大学中退などのミスマッチを防ぐために

今や、2人に1人以上の高校生が大学に進学し、ほとんどの生徒が大学進学を選ぶ高校が多くなりました。しかし中には、卒業後の進路をあまり考えずに大学に進み、この仕事は向いてない・やりたくないなどに入学してから気づいて、辞めていく学生も少なくないようです。

ちょうど以下の記事を読み、自分の子供進学後の高校生活や、キャリアコンサルタント実務でお話しする学生さん達の事も振り返り、進学・就職のミスマッチを防ぐために、本人や周りの大人たちが出来ることを考えてみました。

職業直結の「実学系」学部・学科でも多い大学中退 ミスマッチ防ぐには? | 朝日新聞EdoA

私の子供は高専と言って、実験・実習を重視した専門教育を、5年間で学ぶ学校に通っています。(詳しくは高等専門学校(高専)文部科学省を参照ください)
高専はほとんどが国公立のため、授業料も安く、 就職率もほぼ100%で、親にとっては非常に有難い高校なのです。

実際、子供が通ってどうだったかというと、もちろん学校によるとは思うのですが、予習・復習・試験対策含め、大学のように自主性に任された学校でした。幸い、子供は試験対策を友人と助け合ったり、このようなスタイルを気に入っていましたが、学生によってはこのようなスタイルが難しいケースもあるかなと思いました。

日本の学校教育はどちらからというと、自主性を重視するというよりは、学校・教師から言われた事をやるというスタイルで、いきなり高校に入学した途端、自主性に任されて戸惑ったり、まだ16歳ですから、個人の「成長のスピード」の違いもあるでしょう。自主性に任されたスタイルが合うお子さんも合わないお子さんもいると思います。

また、高専の場合、学校で教える内容は理数系の専門科目が多く、国語・社会等の科目はあまり重視されません。就職後、製造業などのモノづくり産業に就くことを前提としてカリキュラムが決まっているので、本当にこの道に進むお子さんには良い環境ですが、ただ、数学が好きだったなどで入学しても、本当にモノづくりが好きかどうかは分かりませんし、自分の進路を普通科に比べると狭める可能性はあります。

以上は自分の子供の進学後の振り返りですが、子供がなぜ中学生の時点で進路を理系と決めることが出来たのか考えると、私がやはり理系出身で製造業で働いており、家でもよく仕事をしていたので、子供にとって親の影響というのは非常に大きかったのだろうと思います。

まとめますと、進学・就職先を決めるうえでは、以下の点が重要ではないかと思います。

  1. 子供の頃からの体験を通じて、自分の好きな事・嫌いな事を大事にする。嫌いな事を無理やり克服しなくていい。
  2. 本人の資質と職業との相性を探る。
  3. 進学先で学ぶ専門性と職業イメージを結びつける。その職業について働いている人の話を聞き、理解を深める。
  4. 親の意見だけではなく、親戚・学校の先生・知人・先輩など幅広く意見を聞いて、自分で判断する。
  5. 学校説明会・企業説明会などでは、雰囲気が自分に合うかや楽しそうかなど自分の価値観を重視する。

大学進学・就職の際には、試験対策・面接対策が中心で、上記を検討する時間を取ることはなかなか難しいかもしれません。

キャリアインリズムでは、忙しい受験生・就活生・親御さん向けに、ご自身の興味・志向性などをオンラインで簡単に診断できます。
どうぞ、お気軽にご相談ください。

ご相談は、お問い合わせのページからお願いいたします。